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食育課題に「食品ロス削減」

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 平成17年に食育基本法が制定されて10年。これに基づく「食育推進計画」は5年毎に改められ、現在、来年4月からの5ヵ年方針となる「第3次食育推進基本計画」の策定に向けて検討が進んでいる。既に公表されている骨子案によると、20歳代、30歳代の若い世代に対する食育推進、子供の貧困率上昇についての考慮、健康寿命延伸、食品ロス削減のための行動、食文化継承などを重点課題に掲げている。この中で新しい視点、食品ロスについて考えてみたい。
 まだ食べられるのに廃棄される食品ロスは、年間642万t(平成24年度)発生している。その約半分は家庭から排出されている。ロス削減について、既に産業界では具体的な取り組みが進められているところだが、今回、食育推進基本計画で周知し、ロス削減を国民運動にしていくことが狙いとなる。
 さて、サルベージ・パーティという活動が最近注目されている。家庭で余らせてしまいがちな食材や調味料などを持ち寄って、アイディア料理で消費しようというものだ。サルベージには、「食材を救う」という意味が込められている。その余り素材によく登場するのが、缶詰だという。賞味期限が長い缶詰がなぜ、と思うが、保管している間に期限切れとなって持て余す家庭が多いようだ。
 幸い冷凍食品は、賞味期限が缶詰より短く約1年であるが、冷暗所で忘れ去られがちな缶詰より回転がよいようだ。冷凍庫の隅でミイラ化させてしまう危険もあるようだが、腐って食べられないということはない。手元にあるスパゲティを見ると期限は来年の9月とあり、冷凍食品は「食品ロスゼロのエコ食品」と胸を張って訴えることができるのではないかと思う。
 もちろん、これは家庭内での話。製造から流通の段階で、納入期限しばり、返品等の廃棄につながる問題も、食品ロス削減の国民運動に併せて論議していかなくてはならない。

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