2026年 フローズンラッシュの時代来たる~一攫千金ではなく多種多様に花開く施策へ
2026年新年にあたり、図らずも正月早々3日朝にNHK「経済バックヤード」の再放送(本放送は2025年11月24日)があり、番組内で思わず口にした「フローズンラッシュ」をテーマに記しておきたい。
番組では、スーパーで冷凍食品の取り扱いが増え、販売を伸ばしていること、大手メーカーの商品開発事例として、味の素冷凍食品の「AJINOMOTOギョーザ」開発チームが見せた“永久改良”魂、コンパクトなリキッド凍結装置を活用して開発されたオーガニック牛乳の凍結品の話題、大阪・関西万博で注目を集めたニチレイフーズによる、プロテイン米(米粉をベースに作った高たんぱく米)を配合したプロテイン炒飯(写真㊦)などなど、多様な事例が紹介された。

日本ではコロナ禍を契機に、冷凍食品、冷凍のメリットを生かした多様なビジネスが広がった。世界でも冷凍食品市場は拡大しているという話題になり、番組では、冷凍食品の世界市場規模が2025年51兆1,680億円から2032年72兆1,965億円になるという予想数値を紹介した(出典:グローバルインフォメーション360iResearch、1ドル150円換算)。
番組MCのホルコムジャック和馬アナウンサーが、まるでゴールドラッシュ?と言うので、山本は「フローズンラッシュ」と受けたのだが、さまざまな事例を紹介したアナが、一攫千金的なイメージで発言したのなら、それに乗ったのではないと記しておきたいのである。つまり、冷凍食品、食品冷凍技術は、本来ありとあらゆる食品で、多様多彩に展開され、活用されるべきものだからだ。
マーケットが伸びるなら我も我もと押し寄せるのではなく、冷凍技術のメリット、「時間を止めて空間を超越できる」ことを理解し、冷凍食品ビジネスに携わる事業者には、それぞれの食品でそのメリットを生かして、人々の食生活に、社会に貢献することを目指してほしいのである。
家庭用冷凍食品の「暗黒の時代」と番組内で発言したのは、安さを過度に協調した販売を2014年までスーパーが続けたことを表現したものだ。100円台の商品から千円台の高級品まで品揃えしていた1970年半ばから1980年代の売場は、その後単価500円以下の商品で埋め尽くされてしまった。1980年代序盤まで家庭用冷凍食品は勢いよく伸びていた。その後も成長は続いたが、単価レベルが下がり全てがコモディティ商品になってしまった。日本の家庭用冷凍食品は、今、仕切り直しの時代を迎えているのかもしれない。
フローズンラッシュの時代が改めて訪れることで、わが国の日々の食事はより健康的で豊かになり、家庭内の調理は快適になり、生活の質が向上していくことにつながっていく。素材から多様な調理食品まで冷凍食品のジャンルは無限大に広がっている。事業規模の大小を問わず、それぞれ良質なもの、おいしいもの、リーズナブルなもの、機能性をもったもの等々さまざまな角度から人気商品を育てていってほしいのである。






