冷凍食品の歴史

冷凍肉まん あんまん60周年 画期的なスチーマー開発秘話~総計3040名様に当たるキャンペーン~井村屋


井村屋が冷凍の「肉まん あんまん」を1964年に発売して今年で60周年。新幹線と同じ年です。今シーズンは、レギュラー品『4コ入シリーズ』をトレイ無しのエコパッケージに刷新し、ヒットアイテムの復活商品「イカスミまん」発売と話題を呼ぶ商品提案をしています。

例年のキャンペーンも、今シーズンは当選人数が昨年の2倍、3040名様に当たる「肉まんあんまん Many Thanksキャンペーン」として実施しています(2025年3月末まで)。対象商品は、『4コ入シリーズ』と『2コ入ゴールドシリーズ』です。
井村屋 肉まん あんまん発売60周年キャンペーンサイト

さて、涼しくなってくるとコンビニ店頭のホカホカ肉まんがおいしいシーズンの到来。上の写真は井村屋本社に残る、初期型のスチーマーです。昔は丸かったんですねぇ。

冷凍肉まん あんまんを初めて発売したのも、スチーマーで肉まん あんまんを販売するアイデアを生み出したのも、井村屋がパイオニアです。

詳しい話を東京のマーケティング本部を訪ね、田中穣治専務に聞いてきました。昔、アイスクリームは冬に全く売れなかったので、「アイスクリームの裏作商品として考えたのが、肉まん あんまんでした」とのこと。

なるほど、アイスクリームの販売店で冬は使い道が無く場所を取っているだけの冷凍ショーケースの中に、冬においしい肉まん あんまんを入れて販売したら受けるのではないか、と考えたわけです。

井村屋から「初代肉まん あんまん」の写真をいただきました。

肉まんのパッケージには中華っぽい柄があしらってありますが、井村屋では“中華まん”ではなく、ずっと「肉まん あんまん」と呼んでいます。

というのは、井村屋が独自に開発した「和」の肉まん、あんまんだったから。

井村屋の創業第1号商品は、ようかん。戦後に企業設立して事業を再開したのですが、1964年当時、ようかんに続いて人気を博していたのが「井村屋ぜんざい」でした。そのつぶあんを採用した「井村屋あんまん」は、こしあん+油の中華のあんまんとは違うものでした。「井村屋肉まん」も具材に味がついていて、そのまま食べておいしいもの。辛子と醤油を付けて食べる中華の肉まんではなかったのです。

「でも全く売れなかった」(田中専務)。

なぜなら、60年前には一般家庭に冷凍保管できる冷蔵庫が無かったのです。夏場のアイスはなら買ってすぐに食べますが、冷凍食品は買ってすぐ食べるわけではなく、家に置いておけなかったのです。

そこで、井村屋初代社長、井村二郎氏は、什器メーカーと共にスチーマー(加温器)を開発します。

小売店の店頭で、アイスのショーケースに保管した冷凍肉まん あんまんをホカホカにして売る、という販売方法を提案したところ、大ヒット。三重県津市の本社工場に、商品を我れ先にとトラックが押しよせたほどの人気ぶりだったそうです。

スチーマーの丸い形。私など古い人間は、なんとなく記憶の片隅にあります。「屋外で販売するので、当初は台付きで、灯油が熱源でした」(田中専務)とのこと。ストーブのような匂いがしていたんでしょうね。

大ヒット商品ですから当然まねをするところも出てくるわけですが、井村屋のすごいところは同業をまとめ、団体を作ったことです。

今活動している、日本加温食品協会(岩本 康理事長=井村屋㈱社長)は、1972年に井村初代社長が、小売店での飲食店営業許可減免、業界の品質向上、蒸し器(スチーマー)等の取扱い衛生管理の徹底などを目的にメーカー、関連業者と共に立ち上げた加温食品協議会を母体とする任意団体です。

私たちがコンビニでいつでもホカホカ肉まんを買えるのは、井村さんのおかげかぁと感謝。

★1月25日は「中華まんの日」 日本加温食品協会は2023年に、1月25日を「中華まんの日」として日本記念日協会に登録しています。既に旭川市が登録していた「あったか旭川まんの日」(1902年1月25日に旭川市で観測史上最低の気温であるマイナス41度を記録したことに由来)があったのですが、両者で協力して以降というとこで、同じ日を「中華まんの日」としたそうです。

 

 

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