冷凍食品News

街角駐車場に「第4の冷凍食品売場」 JA三井リース、冷凍自販機の協働運営事業をスタート


都心のコインパーキング「三井のリパーク」です。飲料自販機はよく見る光景ですが、その隣に冷凍自販機! 8月19日から都内港区、目黒区内の10カ所に、ケンミン食品(神戸市)の冷凍自販機が設置され、販売がスタートしました。
「焼ビーフン」「チャプチェ」などが24時間いつでも買えるなんて、便利で嬉しいなぁと思いながらさっそく購入。で、ふと後方を振り返ると、保育園帰りの親子にじっと見つめられていました。

「あ、すみません、買いますか?どうぞ」と声をかけたら、「いえいえ、何かなぁと見てました」とお母さん。小さな女の子は、好奇心に満ちたキラキラの瞳で、私が自販機から出した「焼ビーフン」を見つめています。「じゃあ、今度買おうか」とお母さん。
都心の皆さまに「焼ビーフン」について知ってもらい、買って、食べてみてほしい、というケンミン食品の冷凍自販機の取組み、大成功の兆しか!

この「三井リパーク」内にラッピングした冷凍自販機を設置する取組みは、これが2例目。

第一弾は、ロイヤルが生産・販売する冷凍食品「ロイヤルデリ」の冷凍自販機です。7月12日から、こちらは都内世田谷、杉並、練馬、板橋に川口市、さいたま市など合計30カ所に設置しています。「コスモドリア」をはじめ、人気商品の中から5品を自販機用パッケージにして発売しました。

「ロイヤルデリ」はもちろん、全国対応のネット販売をしていますが、配送料がかかります。それが身近なところで1個から買えます。試しに自販機、気に入ったらまとめて通販という方も出てくるかも。

街角の駐車場に冷凍自販機。確かに設置はできても、商品の補充や現金回収はどうするのかと気になりますが、これをまるっと運営する新サービスを構築してスタートしたのがJA三井リーズ㈱です。主要株主は農林中央金庫と三井物産、さらに同関連企業です。そのネットワークを生かして、要となる商品の保管、仕分け、配送、補充というロジスティックスを解決して、事業をスタートしました。
さっそく話をうかがいに、同本社へ。

担当部署は、流通生産本部流通産業第二部。「冷凍食品の第4の売場を提供します」と同部の金子高大部長。第1は直販、第2はスーパーなど小売店、第3がeコマース、そして第4が冷凍自販機とのこと。全く新しい売場を提供していく仕組みを約1年で作り上げたそうです。

「テナント企業」と呼ぶ冷凍食品を自販機で販売したい事業者は、契約(5年間)して指定された冷凍倉庫に随時商品を発送するだけです。その他の販売に関する業務は一切発生せず、販売に応じて取り決めの経費を差し引いた収益が得られます。ラッピング自販機を設置するので、広告効果も期待できます。

商品の保管と仕分けは、JA三井リースが出資するパートナー企業が請け負い、商品の配送・補充等現場の業務も同様、同社出資のパートナー企業が請け負います。もう既に、いくつもの案件商談が進んでいるとのことです。

冷凍自販機設置目標は、「2年で1000台」。地域は当初の1都3県に加えて、2年以内には関西でも展開。その後福岡、名古屋など主要都市に広げていく計画です。

とはいえ、設置しても売れない事例もあるのではないか?と素朴な疑問を投げてみましたが、「三井のリパーク」内で、リロケーションも可能とのこと。また、契約3年を経過したらペナルティ無しの解約もできるそうです。

冷凍の自販機としては、アイスクリームの17アイス(江崎グリコ)が長年の実績を誇りますが、これは全てを自前で展開しているビジネス。冷食自販機でもそんな取組みをするメーカーが出てくるのかなと思っていましたが、こんな仕組みができるとは! 冷凍食品のアクセスポイントは、ますます広がっていきそうです。

 

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