冷凍のトウで10月は「冷凍食品月間」。FOOD展合同6展のひとつ、日本冷凍食品協会主催の第2回『冷食JAPAN』(東京ビッグサイト青海展示棟で10月27日~29日、関係出展5社)では、多彩な無料セミナーが人気を集めました。冷食食品関連のテーマでいくつか受講しましたが、冷凍のメリットを実感して大変感動したのが、東京海洋大学の渡辺学教授(食品冷凍学研究室)の講演「SDGsと冷凍食品」でした。冷凍食品はサステナブルな食生活に貢献します!

講演で渡辺教授は、SDGsの具体的開発目標と冷凍食品(食品の低温保存)との大きな関わりを示し、「冷凍食品は、長期保存ができて食品ロスをなくす。環境負荷は大きいと思われがちだが、むしろ環境負荷が小さくなる場合がある」と、実際の環境負荷計量(LCA:ライフサイクルアセスメント)結果に基づいて解説しました。

渡辺教授は、いくつかのケーススタディを発表しましたが、会場の強い反応は、サンマを使った生刺身と冷凍・解凍した刺身の官能検査比較でした。

サンマの生食はアニサキス(寄生虫)問題で現在NGとなっていて、新鮮なものを冷凍することでアニサキスをやっつける技を使う外食店もあるそうですが、その問題は置いておき、新鮮なサンマと冷凍サンマの味の比較結果。なんと、生・冷凍の区別を知らせない目隠しテストでは、0.3ポイント差と評価に大差がなく、これは生、これは冷凍と知らせた場合の評価では、1.1ポイント差と大差がついた、という結果。

「冷凍と聞いた瞬間に、ああ、となる」(渡辺教授)バイアスが評価に影響するのですね。

長期保存ができて、環境負荷が小さく、さらに美味しい製品を消費者が自発的に選択することでサステナブルな世界となります。「すなわち、冷凍食品の品質を向上させることはSDGsに貢献する」(渡辺教授)というまとめでした。

美味しい冷凍食品の存在を認識いただくことの大切さを感じた次第。

女子栄養大学名誉教授、金田雅代先生による「学校給食と冷凍食品」も注目の講座でした。

金田名誉教授は、学校給食の歴史を振り返りながら、「冷凍食品のスティック(スチックとも名付けられた魚フライ)が登場したのは昭和29年ごろ。昭和39年に共同調理場に補助金制度が設けられて、揚げ物機などが設備されて冷凍食品の活用は定着しました」と解説。写真は、現代ではコンクールで賞を取った栄養教諭考案料理が冷凍食品で開発される事例もあるという話。商品は「大豆の包み揚げ」です。「大豆は意外に摂りにくい食材で、良い商品開発。一次加工品の活用をはじめ、足らないものを補うなど、栄養教諭がうまく組み合わせていくことを考えていく必要があります」(栄養教諭)

「学校給食は毎日子どもたちが目にする生きた教材。バランスよく食べるという食習慣をインプットするものです。今は学校給食の情報をネット配信する学校が多く、スマホでチェックして給食の話題を家庭の会話にしてはどうでしょう。食育推進に学校給食は大きな役割を担っています」(金田名誉教授)

FOOD展の初日午前の「基調講演」は、「冷凍食品の世界」をテーマに日本冷凍食品協会の三浦佳子広報部長が講演しました。

会場は満席。初日1回目で注目を集めた講座でした。

冷凍ほうれん草と生鮮のほうれん草のビタミンC量比較。冷凍野菜は常に「旬」の栄養価を保っています。

冷凍食品はマイナス18℃以下で保管・流通します。そのコールドチェーンを切らさず食卓で再現することが重要。今年は日本の冷凍食品101年の『新世紀』。「一世紀にわたり進化し続けてきました。2021年、さらなる進化に期待、応援していただきたい。協会もその一助となりたい」(三浦部長)

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