日本生協連・土屋代表理事会長着任、新役員体制会見 DX進捗、エシカル対応商品2000億円超、冷凍食品開発強化方針など
日本生活協同組合連合会(日本生協連)は今年で設立70周年。コロナ流行下にあって記念行事は縮小を余儀なくされていますが、記念冊子「70th せいきょうから、あしたへ」発刊、また、戦後1948年7月30日に公布された消費生活協同組合法(生協法)にちなみ、7月30日を「消費生活協同組合の日」(日本記念日協会登録)としました。7月15日に都内で開催した、土屋敏夫代表理事会長着任(前副会長、2017年よりコープデリ連合会理事長)、新役員体制記者会見で発表しました。
日本生協連土屋敏夫代表理事会長㊥、嶋田裕之代表理事統括専務㊨、藤井喜継代表理事事業担当専務㊧です。
厳重なコロナ感染予防対策の下に記者会見を実施しました。土屋新会長は、1982年都民生協(現・コープみらい)入所以来、同役員、コープネット事業連合役員、日本生協連役員を歴任、39年間生協の活動・事業を第一線でリードしてきた方です。冒頭の挨拶で「全国の生協が地域において十分に役割を果たせるよう、日本生協連として支えてまいる所存です」と抱負を語りました。また、「世の中に一歩先んじた社会的課題の解決」のために、「SDGsの前進」「協同組合連携の拡大」などを挙げました。日本生協連は昨年、2030年ビジョン『つながる力で未来をつくる』を決定しています。また、今年はサステナビリティ政策への注力を確認しています。
生協の2030年環境・サステナビリティ政策
SDGsの前進に向けて、コープ商品の中でサステナブルな開発商品には「コープ・サステナブル」のマークを付けて利用促進を図っています。冷凍食品でも水産加工品では、さば、赤魚など人気商品が供給を伸ばしています。会見当日は、コープ商品事業で、サステナブル、有機、エコマーク、フェアトレード、WFPのレッドカップなど、エシカル(倫理的)消費対応商品の2020年度供給高は2009億円(前年比116%)と発表されました。また、再生・植物由来プラ包材を使用した商品は、7月時点で286品目(うち冷凍食品20品目)と、1年前の172品に比べて1.5倍以上になっています。
また、会見では今年度も好調が続くカテゴリーとして冷凍食品が挙げられ、開発強化方針が示されました。
今年本格スタートしたDXーCO・OPプロジェクトでは、料理レシピから食材・食品が注文できるwebサービス「コープシェフ」がコープ東北サンネット事業連合の会員生協全体に拡大、さらに機能充実を図って行く方針です。また、宅配の配達もAIによる最適化実証実験が、5月からコープあいちで行われていることなど明らかにされました。