60年前に第一次南極観測越冬隊。冷凍食品の普及、冷凍水産物の発展に結びついた記念すべき年
大日本水産会の新年賀詞交歓会が5日、ホテルオークラで開かれました。水産業界の重鎮が集う新年恒例の会です。マイクで話しているのは副会長代表で乾杯前の挨拶をした日本水産の細見社長。
白須会長の挨拶。
最初に出た話題は、「60年前昭和32年の1月、日本初の南極越冬観測隊が南極に上陸、日本の科学技術力を世界に示した記念すべき年でした。その越冬食糧として、ホタテやエビの冷凍食品が開発されました。後の冷凍食品の普及につながった水産業界に縁の深い年」でした。
その良い年に、白須会長、漁業で働く方々の環境改善に努め、資源を守り持続的水産業を実現する魚介類につける認定マーク「マリン・エコラベル」(MELジャパン)普及などを通じて、”水産ニッポン”の復活を呼びかけます。
「日本に来た外国人観光客は日本の魚の美味しさに驚きます。さらに、帰国してからは、日本の水産物を輸入してもらおう! 酉年にあやかり、一石二鳥」
大いに盛り上がりました。
さて、話題の南極越冬隊食糧についてご紹介。
南極越冬観測船「宗谷」です。困難を乗り越えて南極大陸に到着しました。そう、昭和基地ができたのは60年前。
これは出航前、越冬隊の食糧、冷凍食品を積み込んでいるシーンです。タロ、ジロは乗ってません。残して去っていったのは1958年の二次隊でした。
積み込まれた食糧は、69種類、約20トン。その中で冷凍食品は、11トンもあったそうです。
エビ、ホタテはじめ水産物ももちろんですが、冷凍野菜は隊員の健康を保つ大きな力になったんですね。もちろん調理品もたくさん。日本の味が恋しくなるだろうなーということで、茶碗蒸し、ウナギの蒲焼き、焼き鳥セット、天ぷらセット、すしセットなどまであったそうです。