冷凍食品新商品

2023年秋冬『ワンプレート』合戦 ニップン×ニッスイ×マルハニチロ×ニチレイフーズ

2023年秋冬の家庭用冷凍食品、業界の話題は「ラーメン」と「ワンプレート」に集中しています。

ラーメンに加えて焼そばという中華麺カテゴリーは、スーパーで今後グッと品揃えが充実して、皆さまに“選ぶ”楽しさ、何にしようかと“迷う”嬉しさを提供してくれることでしょう。現在のパスタコーナーのように、です。

さて、もうひとつのトレンド『ワンプレート』。こちらも賑やかです。

大手メーカーの品揃えとしては、一歩先んじているニップンの秋冬新商品が7月末に発表されましたが(発売は9月1日)、なんと、それが「ニップンよくばりメシ やみつきまぜそばセット」(380g:台湾まぜそば&チャーシュー丼)という、中華麺寄りのワンプレート!! つまり、しっかりとトレンドを捉えた開発、と見ることができそうです。もやしナムルも付いていて、「卵黄を加える」という食べ方提案もしています。

ニップンでは他に、洋風ワンプレートシリーズの『よくばりプレート』3品をリニューアルします。ハンバーグを使用した3品で、ハンバーグをよりふっくらと美味しく改良しました。また、美味しさを保ちながらの減塩にも配慮しました。

「ニップンよくばりプレート 和風おろしハンバーグ&香味醤油スパゲッティ」(340g)。

「ニップンよくばりプレート 煮込み風ハンバーグ&ジューシーナポリタン」(340g)

「ニップンよくばりプレート 完熟トマトソースハンバーグ&ミラノ風ドリア」(330g)

新商品を1品にとどめて、既存品の品質アップを図った格好です。

昨年秋から白いごはんとおかずの『まんぞくプレート』シリーズで参入したニッスイは、4品目の「ふっくらごはんと四川風麻婆豆腐」(330g)を9月1日に発売します。美味しい白いごはん、コシヒカリブレンド米の釜炊きごはんは、既存3品と同様です。CLUB RED所属の若手シェフ監修の同シリーズ、新商品の監修は、中華・井上和豊シェフです。

トレーに仕切りがついていて、白飯とおかずが混ざらないようにしています。グッドですね。甜麺醤、豆鼓醤、豆板醤の3種の醤を使用して、辛さと花椒の香りを引き立てた四川風麻婆豆腐。スプーンが止まりませんね。副菜は茹でたチンゲン菜です。

ニッスイでは、既存品3品も、ごはんとおかずの間に仕切りをつけたトレーに変更します。

「ふっくらごはんとチキン南蛮」(330g)は、タルタルソースの紙カップ使用をやめて、チキンのそばに置きました。

「ふっくらごはんと豚肉生姜焼き」(330g)は、副菜のれんこんのきんぴらをゆでたいんげんに変更します。

「ふっくらごはんとデミグラスハンバーグ」は、デミグラスソースを改良。副菜のコーンベーコン炒め・ジュレがけのブロッコリーを、プロッコリーとコーンのソテーに変更しました。

今年春から『おかずプレート』で参入したマルハニチロも、春の2品に加えて、さらに2品を9月1日から発売します。

主菜と2種類の副菜をセットした『おかずプレート』シリーズ、新商品「おかずプレート ロールキャペツ」(140g)は、チーズデミソースをかけた鶏むね肉が中だねのロールキャベツに付け合わせはブロッコリーとにんじん。副菜はほうれん草のバター炒めとジャーマンポテトです。


もう1品「おかずプレート みぞれ煮風チキンカツ」(140g)は、チキンカツ3個にカツオ風味の旨みを加えた2種の醤油ベースの特製だれ。付け合わせはれんこんとにんじん。副菜は、さつまいもの糖蜜あえ、いんげんのごまあえです。
マルハニチロ『おかずプレート』は、ごはん軽く1杯(約150g)と一緒に食べて、500kcal以下というコンセプトもあります。「ロールキャベツ」は116kcalで糖質10.4g、食塩相当量1.7g。ごはんを足しても合わせて約350kcalです。「みぞれ煮風チキンカツ」は、215kcalで糖質15.7g、食塩相当量1.3g。ごはんと合わせて約449kcalです。嬉しい配慮ですね。

この秋からワンプレート市場に新規参入するニチレイフーズ。シリーズ名はゴージャスに『三ツ星プレート』です。直営の山形工場で製造する自家製生パスタと、ハンバーグ、チキン料理など同社得意のメニューを組み合わせたワンプレートです。

「デミグラスハンバーグ&ナポリタン」(300g)は、自家製フォン・ド・ボー出仕上げたデミグラスソースのハンバーグと濃厚なもちもち食感の生パスタで作ったナポリタン。

「チキンステーキ&クリームパスタ」(300g)は、シャリアピンソースがかかったジューシーなグリルチキンと、北海道産生クリームで仕上げた濃厚なクリームパスタ。

「チキン南蛮&ボロネーゼ」(300g)は、特製甘酢だれと自家製タルタルソースで仕上げたチキン南蛮と、肉と野菜を丁寧に炒め、赤ワインでコクと旨味を引き出したボロネーゼのセットです。
ニチレイフーズでは、冷凍弁当タイプ商品を買った人の当日開封率は上昇傾向にあること、また、惣菜売場ではロス軽減やコストダウン策として冷凍弁当の採用が増えていくと見込んでいます。その成長市場に、自社製品でおかずのバラエティが揃えられるというニチレイフーズの強みを生かしたワンプレートを発売します。

ニップンの独壇場と言ってよかったワンプレートジャンルに、ニッスイ、マルハニチロ、そして今回ニチレイフーズと続々と大手が参入しました。対してニップンは迎え撃つ体制かと思いきや、新商品は1品、リニューアル3品です。

ニップンの冷凍食品営業部篠山部長は、「当社よくばりシリーズは既に15品揃っています。配荷率(店頭品揃え)は高い商品でもまだ30%程度です。1品1品もっと知っていただき、配荷を高めていこうということで、今回は1品の新商品となりました。ワンプレートに参入が続いてますが、その中でも当社シリーズは二桁増を続けています。プレイヤーが増えて市場拡大することは、先行メーカーである当社にとって追い風になると考えています」とコメントしました。

売場に『ワンプレート』コーナー続々誕生となりそうです。ぜひご注目を!!

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