冷凍食品News

ポテト需要拡大へ~ラムウェストン日本進出50周年記念パーティー開く

日本人がフライドポテトを日常に食べるようになって、もう50年以上経つのだなぁとしみじみ。そして、冷凍ポテトはすでに“日本人が最も食べている冷凍食品”(年間輸入量41万5千トン超、ちなみに第2位は国内生産のうどん20万トン:2023年実績)という地位にあるのですが、これからまだまだ需要が伸びるのだろうなぁと感じるパーティーでした。
5月28日に東京・紀尾井町のホテルニュー-オータニ東京で開催された、「ラムウェストン日本進出50周年記念パーティ」は、取引先、需要先など100人を超える招待客が集い、ラムウェストン・インターナショナル(本社:オランダ)からMarc Schroeder社長、オーストラリアのアジアパシフィック本部からSimone Anderson副社長兼ジェネラルマネージャーはじめ幹部が来日して、ジャパン社員と共に50周年を祝いました。
開会挨拶に立ったラムウェストンジャパンの日野庄弥社長です。冷凍ポテト界ではBruno(ブルーノ)と呼ばれています。いきなり余談ですが、ご本人はもっとかっこいい愛称を考えていたそうなのですが、米国に行ったらアニメの主人公ポパイの敵役の名前で呼ばれることになったとか。登壇第一声は、「Brunoと呼んでください」でした。50年前は高校1年生だったそうです。

1950年に米国オレゴン州のWestonでGilbert Lamb氏が創業したラムウェストン(LambWeston)の日本への輸出開始は、1973年。昨年が日本進出50周年でしたが、ラムウェストンジャパンの新事務所移転など社内行事もあって今年の祝宴となりました。日野社長から50周年を迎えられた深い感謝の言葉に、出席者から温かい拍手が起こりました。

「振り返ると最も厳しかったのは直近、2020年のパンデミック、コロナ禍でした。商品供給体制がタイトになり、世界戦略に即して日本ではシェアを落としました。しかし昨年6月にラムウェストンインターナショナルは本社を米国からオランダに移し、Marc Schroederが社長に就任、10月にはアジア地区にオセアニアが加わりAPACとしてSimone Anderson責任者に就任しました。またAPACの中で日本、韓国、台湾をイーストアジアチームとして私が再構築の指揮をとることになりました。新体制新方針のもとに、APACのスローガンは『プロジェクト フェニックス』です。不死鳥のごとくビジネスもマーケットも再構築してまいります。皆さまのご協力ご支援にリーズナブル価格と供給体制でお応えしたい」(日野社長)

主催者挨拶に立ったMarc Schroeder社長は、「重要な地域のパートナーの皆さまとお目にかかり50周年を祝うことを大変嬉しく思っています。数年の戦略のミスはありましたが未来は明るい。北米は大きな市場ですが、北米以外のグローバル市場も重視してグローバル戦略により皆さまと共に成長したいと思います。近年、北米、欧州、中国に計4箇所の生産工場をつくりました。最高品質の製品と質の高いサービスを提供して、アジア地区へも投資をしていきます。ぜひ素晴らしい設備のジャパン新オフィスにも足を運んで頂きたいと思います。日本の現在の1人当たりのポテト消費量は7ポンド(約3.2kg)に過ぎませんが、米国、欧州、オセアニアでは同30~40ポンド。明るい未来を感じています」と語りました。
当日配布された式次第には、グローバル展開拠点の地図

ラムウェストンの歩みが紹介されています。

来賓代表祝辞はノースイの森瀬公一社長が立ち、通訳を制してゆっくりと英語で「Long long times ago、、、」とユーモアを交えながらスピーチし、満場の拍手を浴びました。
「忘れもしないのは1995年、それまで冷凍ポテトの取引をしていた会社が、ライバルであったラムウェストン社に買収された時のことです。大変動揺しましたが、ラムウェストン社との取引は非常に評価できるもので、今日まで順調に取り扱いを拡大してまいりました。誠に素晴らしい企業です。50年後、ここにいるメンバーはいないでしょうが、おそらく100周年をラムウェストンジャパンは大成功裏に迎え、ここに集う各社も繁栄していることでしょう。ラムウェストン社に最大の祝意を表し、日本の偉大なリーダー、ブルーノ日野氏を称えたい」

乾杯の発声は三井物産リテールトレーディングの岸本聡社長。「日本の冷凍食品マーケットの黎明期から日本に進出し、日本市場に根ざして今を迎えられました。ブルーノ社長率いるパワフルなチームジャパンの皆さまから日々刺激を受ける日々です。海外の工場を訪問する機会も多くありますが、ラムウェストンのどの工場も先見性と変わらぬホスピタリティを感じています。作る、運ぶ、つなぐ、提供するワンチームを盛り上げていきたいと思います」と祝辞を述べて乾杯の音頭を取りました。ワンチームの合い言葉通り、和やかな祝宴となりました。

Schroeder社長とウェンディーズ・ジャパンの比嘉会長(ヒガインダストリーズ社長)。

ヤグチ岩見取締役㊧、IZUMIYA鈴木社長㊥、ヤグチ萩原社長㊨

立食ビュッフェメニューの中には、もちろんラムウェストンのポテトも。

祝宴半ばには、三味線の音にのせて、けん玉の「和音和技」アトラクション。豪華景品のくじ引きが行われて会場が沸きました。



特賞に当たったお一人、HOLUS・阿部秀昭社長がこの日のためにオリジナルで作った「ラムウェストン 50周年、HOLUS 11周年」Tシャツで登壇するなど、大いに盛り上がりました。

閉会の辞はAnderson APAC副社長が行い、日本市場50年を支えたパートナーに感謝の言葉を述べると共に、取引先との良い関係を築いてきたジャパン社を誇りとし、新たな戦略展開でアジアパシフィック事業に臨む姿勢を表明しました。

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