ニチレイ2024年3月期、広義の冷凍食品売上2680億円(3.4%増) 「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」など好調
ニチレイの2024年3月期決算説明会(5月14日)で発表された、同年度の同社「広義の冷凍食品売上高」は、2,686億円(対前年比3.4%)でした。業務用調理冷凍食品は、収益性の改善を進めたチキン加工品の販売が回復したことや大手ユーザー向けの米飯類やコロッケ類の販売が好調に推移。
家庭用調理冷凍食品では、卵原料の供給回復により炒飯を中心とした米飯類の販売数量が回復したほか、「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」や「三ツ星プレート」シリーズ(ワンプレート品)など秋の新商品の販売が好調に推移しました。
米飯類では、福岡の新工場(グループ企業キューレイ)が昨年夏からフル稼働して、生産、販売、収益の最大化に貢献しています。
農産加工品は、15.8%と大きく伸びましたが、ブロッコリーに代表される自然解凍で『そのまま使える』シリーズや、秋に発売した家庭用アッセンブル商品「ささみブロッコリー」などの販売が好調でした。
個食麺、ワンプレート品、業務用の老健施設向け・惣菜向けの個食商品、さらに「今川焼」商品をくくって、同社では『パーソナルユース』商品としていますが、同年度のパーソナルユース売上は、計画通り300億円と発表しました。前年度の同売上は283億円で、6%増の売上拡大でした。
また、同年は米国での海外加工食品事業(冷凍食品)も増収増益と好調。売上高334億円(前年334億円:現地通貨2億5900万USD実績・前年2億3800万USD)でした。
米国の冷凍食品事業会社、イノバジアン・クイジーン(ICE)社では、主力のチキン・米飯商品の販売拡大やアペタイザーの開発・販売を強化。米国の家庭用冷凍食品のアジアンフーズ市場13億4900万USDの中で21%のシェアを占めてトップブランドとなりました。「インフレの影響は続いていますが、アジアンフーズとは違うニーズが見込める新たなラテンブランドを立ち上げたことで事業規模を拡大」(大櫛顕也社長)しています。米国加工食品事業売上の2025年3月期計画は、ICE社にニチレイサクラメントフーズ社を加えて384億円(現地通貨2億5900万USD)。、