大丸松坂屋が冷凍グルメのサブスク「ラクリッチ」 5月16日正午スタート! 目利きバイヤーが厳選し「冷凍王子」がアドバイス
大丸松坂屋百貨店は、5月16日正午から、食通バイヤー厳選の冷凍グルメセットをサブスクリプションで宅配するサービス「ラクリッチ」をスタートします。写真は前日15日に都内で開催されたプレス発表会。「冷凍王子」こと西川剛史さん㊥が約1年前の事業立ち上げ段階から、アドバイザーとして参画しました。右はラクリッチ事業責任者の岡崎路易(るい)DX推進部専任部長、左は同事業商品調達責任者の朝倉宏二DX推進部バイヤーです。
目利きバイヤーが選んだ美味しいデパ地下惣菜や
一流ホテル・レストランのシェフによるメニューなどが毎月届くサービスです。
「“おまかせ”でおいしい出会いを。」と書いているのは、「ラクリッチ」のコンセプトです。、つまり、一部商品、約半分くらいは何が届くのか分からない、「届いたときのお楽しみ」というサービスだからです。
選ぶのがめんどくさいという方に、「おまかせください。美味しいもの届けます」というのもサービスの一環なのですね。
百貨店バイヤーの目利きにおまかせして、新しいおいしさと出会い、驚いてワクワクすることを「セレンディピティ」と言うそうです。冷凍グルメもすごい時代に入ったなぁと感じ入りました。
毎月6500円で6~8品、9000円で7~10品、12000円で7~10品(税・送料込)。スタート時点で50数種のメニューがラインナップされていて、そのうち、7種がお店やシェフと新開発したオリジナルです。毎月ラインナップを増やしていきます。
値段もリッチなのは、厳選ブランドをお届けするから。
澤田太郎社長は冒頭の挨拶の中で、コロナ禍以降オンラインの新ビジネス開発に注力して、ファッションサブスクの「アナザーアドレス」(2021年3月~)、化粧品のメディアコマース「DEPACO」(2022年~)に続く第三弾が「ラクリッチ」と紹介。「ベースは人。百貨店らしさで存在感を示す」方針を語りました。なるほど。信頼できる老舗百貨店、腕利きのバイヤー、ブランドを前面に出した事業なのです。
岡崎部長は、「ラクリッチ」開発の背景を語り、「店舗では制約のある時間と場所、その制約を克服する」としました。時間と場所の克服は、冷凍食品の得意とするところでもあります。
3000人の会員からスタートしますが、3年後には50億円の売上を目指し、機能強化で2029年へ向けて急成長を図り、以後積極投資で「日本を代表する食のプラットフォーマーになる」という計画です。
ECサブスクにとどまらず、卸や海外販売も視野に入れています。
パネルディスカッションをした西川さんと朝倉バイヤーは、開発経緯やオススメ商品を語りました。
朝倉バイヤーのイチ押しは、「西洋銀座 黒毛和牛のビーフシチュー」(200g)。バイヤーが真っ先にシェフに協力を依頼して開発を進めたメニューだそうです。西川さんも「肉を食べ終わってもお皿をなめたいくらい」と太鼓判。
バイヤーおすすめのもう1品は、「おかず本舗 佃浅 茄子煮びたし」(100g)です。創業明治17年の老舗和惣菜店の、伝統の出汁が深い味わいの逸品。
西川さんのおすすめは、「RISTORANTE HONDA×ラクリッチ ポルチーニとエリンギのクリームソース ニョッキ」(253g)です。
「濃厚なクリームソースにもちもち食感のニョッキ」です。シェフのアイディアでグラナパダーノチーズが別添されています。
楽でリッチ、心もリッチになるメニューが揃っています。取り扱いブランドは他に、OGAWA、まつおか、日本料理鈴なり、ポール・ボギューズ、神戸コロッケ、四陸、赤坂四川飯店陳建一監修、PAOPAOなど、デパ地下ファンに刺さるブランドが揃っています。
「ラクリッチ」サイトは、5月16日正午オープン。
「おまかせで嫌いな食材が来たら?」と聞いてみたら、今のところは嫌いな食材を外すといった選択はないそうです。いずれはサービス機能強化の一環で考えていくことになりそう。