ニチレイフーズ、福岡に冷凍米飯新工場、来年4月から「本格炒め炒飯」製造は東西2拠点に

ニチレイフーズは9月29日、約115億円を投資（建物・設備）して、冷凍米飯工場を福岡県宗像市のグループ企業敷地内（㈱キューレイ）に新設すると発表しました。稼働は2023年4月の予定です。

現在建設中の新工場は、鉄骨造2階建、延床面積約10,200㎡。生産能力は日産約70ｔ。従業員数90人程度。

新ラインでは、直火加熱とIH加熱をハイブリッドする独自製法で、炒め工程にかかるCO2を削減します。また、排熱の有効活用や太陽光パネルの設置、再生可能エネルギーの活用等を推進し、将来的に「電気由来のCO2排出量をゼロ」にすることを目指しています。省人化やロボット等導入による生産効率化も図ります。

新工場稼働によって、ニチレイフーズの冷凍米飯生産体制は、船橋工場（千葉県船橋市、冷凍米飯生産能力：日産100ｔ）とあわせ「東西2拠点」となります。

冷凍米飯製品の中でも最新の炒め工程、同社独自の三段階炒め工程で製造する米飯の生産能力は約150％となります。

同社によると、「女性・高齢者の就業率の高まり」や「世帯の少人数化、単独世帯の増加」など社会構造変化によって「食の外部化」が進展し、家庭内での炊飯機会や手作り機会が減少して家庭用冷凍米飯の需要が高まりを見せています。一方、炒飯の食卓出現率を見ると、家庭用冷凍炒飯はいまだ25%程度にとどまっています。

今後、手作りからの代替需要がますます見込まれる中で、その需要に応えることで、「経済的価値」の獲得をめざします。同時に、CO2削減等を通じて環境に配慮し、「社会的価値」の向上に努める、としています。

新工場では、従来生産していた業務用米飯に加え、「本格炒め炒飯®」をはじめとした家庭用米飯を生産することが可能となります。

さらに、炒め工程を活かした多種多様な米飯商品を生産することができ、またライン上の工夫により、これまで以上に具材を大きくした高付加価値商品等も提供可能に。

新工場の場所、福岡県宗像市のキューレイは、ニチレイフーズの人気商品「今川焼」各種、「たいやき」をはじめ、お弁当用オムレツ各種、業務用米飯などを製造しています。