日本生協連、原材料高騰続く中でリニューアルを機に契約数量アップで値下げ品も
日本生活協同組合連合会は6月17日、都内ホテルで第72回通常総会終了後の記者会見を開催しました。写真は、土屋敏夫代表理事会長㊥、嶋田裕之代表理事統括専務㊨、藤井善継代表理事事業担当専務㊧。
当日発表のハイライトは、2021年度末の全国生協組合員が初めて3000万人台になったこと(推計値3027万人)、全国主要地域生協の2021年度供給高(売上)は前年実績を割ったものの、2019年度比では、宅配事業114.8%、店舗事業103.4%と伸長していることです。2021年度の宅配事業供給高は2兆1148億円(前年比99.2%)、店舗事業供給高は9273億円(同97.7%)。宅配事業全体ではマイナスですが、そのうち「個配」は前年比100.2%の微増、1兆5815億円でした。非接触型のweb加入が2019年比240%と増加していることも注目できます。
土屋会長は、「命とくらしの危機に直面」している世界情勢にあって、ウクライナ避難民支援などの活動を語り、平和とくらしを守る「生協ならではの助け合い、危機における繋がる力」を訴えました。また、持続可能な社会実現に向けて生協一丸となった活動の強化を強調しました。
2021年度供給高で特に好調だったカテゴリーとして、冷凍食品、菓子飲料(特にプレミアムラインの菓子)が挙げられました。「コロナ禍で簡便と即食がキーワードだったと思う。冷凍食品もそのひとつ。宅配型商品としてミールキット・冷凍かんたんおかずが好実績だった」(藤井代表理事専務)。
会見では原材料高騰、各種コストアップに伴う対応について、トレイの軽量化、包材、輸送コストの削減などの取組みに加え、CO・OP商品の集約についてもふれ、「冷凍餃子のように全国さまざまに開発、供給されているものを一つにすることで、値下げに取り組む事例もある」(藤井代表理事専務)としました。日本生協連のCO・OP餃子は、肉配合比率アップ、野菜比率減(全体量目減)によるジューシーな食べ応えに見直しを図るとともに、9月のリニューアル発売からは値下げ(仕入れ値)を実現します。商品名は、「水・油いらずパリッと羽根つきの餃子 」12個入(300g)。大幅に契約数量を増やすこと、契約数量の買い取りを約束する「ストロング」策による値下げの実現となります。