日本生協連の2023年度冷凍食品事業、過去最高額で前年比104.5% 離乳食など108%!
日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、土屋敏夫代表理事)はこのほど、2023年度の冷凍食品事業の業績と今後の方針についてとりまとめ発表しました。
それによると、日本生協連の同年度の冷凍食品供給金額(売上高=全国の生協等への販売額)は、前年比104.5%で過去最高の実績となりました。
タイムパフォーマンスを最も意識する家事は「調理・食事の支度」という組合員意識(昨年9月に実施した組合員アンケート調査より)を背景に、冷凍食品の需要が伸びていると日本生協連では推測、2024年度春発売新商品を積極的に開発し、今後も拡充を進めていく方針です。
カテゴリー別の発表によると、供給高全体の58%と過半を占めている「調理冷凍食品」では、麺類・米飯などの主力カテゴリー、たこ焼・お好み焼などのスナック、中華惣菜、グラタンなどの洋風惣菜が伸長しました。子育て世帯向けの「きらきらステップ」(離乳食のコープブランド)、「きらきらキッズ」(幼児食のコープブランド)が引き続いて伸長して、前年比108%でした。
「畜産」は牛丼の具、ナゲットなど畜産惣菜類が伸びて全体を牽引。「冷凍野菜」は、主力の枝豆、ほうれん草が前年並みでしたが、ブロッコリー、根菜類が好調でした。
日本生協連の冷凍食品供給金額は、市場が拡大してきた2005年度比でみると171.1%に伸長しています。カテゴリー別では特に、「調理冷食」がほぼ倍の196.5%、冷凍野菜が162.5%です。
日本生協連では2024年度に改めて、4つの「冷凍食品事業骨子」を設定しました。
それは、
1.核商品づくり
2.収益構造の改革
3.未来への投資
4.安定供給及びお取引先から選ばれるための取り組み
です。
積極的な商品開発の一方で、物流2024年問題を考慮して、商品の見直しや統合を進めることで、商品調達においての物流最適化を進めます。値上げの影響を受けている商品については、値ごろを狙った新商品の開発を進めます。また、プラスチック削減について計画的に取り組みます。
骨子4番目は重要なポイントで、コープ商品の製造委託メーカーとの取り組みを強化する方針です。現在各地の食品生産工場は人手の確保に苦慮するところが多くなっていますが、日本生協連では「単品政策ではなく、お取引先特性に合わせた政策に転換し、パートナーとして取り組みを進めて」いく方針です。