外カリっと中ホクホクのポテトと機能的な容器で美味しいテイクアウト~米国産ポテトde惣菜セミナー
スーパーの惣菜売場での販売を想定した、ポテト&からあげにピリッと美味しいソースがかかった「ポテトとからあげチリコンカン風」
写真の左から1(レンジで加熱)、2、3、後は野菜入りチリソース煮をポテトとからあげにかけるだけ~米国産フローズンポテトを使ったデリカ向けメニュー(Foodbiz-net.com道畑富美代表の提案メニュー)です。下の部分の紙容器が折り紙のように広がってお皿になるのが楽しいですね。中央化学㈱が開発したデリカ用容器です。
「第3回 米国産ポテトを活用 ポテト惣菜メニュー提案セミナー」(2月27日、月刊「食品商業」Presents、会場:中央化学㈱東京オフィスショールーム)の様子をご紹介します。惣菜売場を担当するメニュー開発部門の方々が熱心に受講していました。
まずは、米国ポテト協会の牛丸氏による米国産ポテトに関する解説。ホクホク食感は、氏が示しているラグビーボールのような形の米国産ポテト「ラセット種」だからこそ。
さて、ここで話は変わりますが、日本人が最もたくさん食べている冷凍食品は何でしょう?
先日わが家でそのクイズを出したら、「うどん」とか「ぎょうざ」とか「炒飯」とかいろいろ出ましたが、どれも不正解。正解は、もうお分かりですね。「ポテト」です。冷凍ポテトは、昨年1年間の輸入量39万5千トン。そのうち米国産は28万9千トンを占めています(財務省輸入通関統計)。ちなみに国内生産量№1の「コロッケ」は年間生産量17万トン余り(2018年統計、日本冷凍食品協会調べ)です。すごい差ですね。
輸入された冷凍ポテトは、主にハンバーガーチェーンのフライドポテトになりますが、ただフライにして食べるだけではもったいない。冷凍ポテトにはいろいろなカットスタイルがあってバリエーション豊か。しかも、でん粉や小麦粉をコーティングする技術が進化して、時間が経っても表面がカリッとして中がホクホクという
写真のボロネーゼがけ、キーマカレーがけ、ロコモコ風など、何かと合わせると外食の美味しいメニューになるし、需要が伸び続けている「中食」、つまりお持ち帰りの惣菜・デリカの商品にしても美味しい、というセミナーです。いろいろなものをトッピングするのではなく、ドサッと載せる、ローディッドポテトというメニュー提案です。
セミナーでは、いろいろあるポテトの中でも、ひとくちサイズの俵型ポテトがオススメとのことでした。もちろん、網型にカットしたポテト、くし形にカットしたポテトもシューストリングも、カリカリホクホク感をよく保って、時間が経っても、少し温め直しても、上からかけたソースと一緒に美味しく食べられます。
中食トレンドをレクチャーした城取フードサービス研究所代表・城取氏。「スマホスナッカー、ドライブスナッカー向けメニューはぜひ、カップに入れて楊枝を付けて提供してください。指が汚れるストレスがなくなります」という説明にうなずく人多数。
前出、道畑氏は、「他の揚げものと同様、ポテトも揚げたものを買って帰る時代になりました。温め直しに向くなど機能的な容器に入っていて手間なしで調理できるものが受けます」
昨年のセミナーで提案した「イワシのポテト巻き」は、いろいろな店舗での採用例があったようです。今年の提案メニューも期待大。
ポテトサーモングラタン
ハッシュドポテトドッグ
ハッシュブラウンミルフィーユ:サラダチキンとトマトソースで美味しく仕上げています。朝ごはん向けのハッシュドポテトがこんな形の一品になるとは。
アウトパック惣菜のメニュー事例を紹介したのは、阪急デリカアイの森川社長です。実際にさまざまなポテト惣菜メニューを開発導入中だそうです。ポテトの惣菜といえばポテトサラダ、ポテトコロッケ、といった概念から一歩進んだメニューが人気です。
これは、乾燥ポテトを使用したメニューですが、とてもおしゃれで受講生の注目の的でした。
いろいろバラエティ豊かに提供できます。
ごろっと野菜のビシソワーズには、乾燥ポテトを使用してビシソワーズ(冷製ポテトスープ)を作りますが、野菜と一緒に俵型のポテトも使ってボリューム感のあるアレンジにしています。夏にぴったりのメニュ―ですね。
米国ポテト協会の福田氏は、米国本部から届いた資料を示しながら米国の中食トレンドを解説しました。「日本の中食は10兆円と聞くが、米国の外食マーケットは90兆円でそのうち40%が中食です」。日本の3.6倍なんですね。中食マーケットではいろいろば商品、提供業態が新たに生まれています。「日米共に、中食は次のステージにいけるのでは」とのことでした。