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日本生協連、能登半島地震災害支援募金で14億円を超える助け合いの気持ち集める

日本生活協同組合連合会は6月18日、都内会議室で第74回通常総会(6月14日)後の記者会見を開きました。掲げているのは、コープいしかわの公式キャラクター「コポ丸」(県鳥イヌワシのこども)と能登半島地震からの復興の合い言葉。そして、2030年ビジョン「つながる力で未来をつくる」です。
会見冒頭、挨拶に立った土屋敏夫代表理事会長は、通常総会での議案承認を報告、「能登半島地震から半年、今なお倒壊した家屋、瓦礫が残る地域があり、人々の心身の健康を蝕んでいます。日本生協連では多くの災害支援の経験を踏まえて、『どこよりも長く、そしてどこよりもきめ細かくよりそって』支援をする所存です」としました。

「かつてない危機」である世界情勢にあっては、平和を希求する声を大きくしていくこと、くらしを厳しくしている物価上昇への対応にも言及して、生協連自体も直面するコスト上昇・人手不足の課題を乗り越え、地域の生協と連携して事業継続に努力するとしました。

また土屋会長は、国連が2025年を2回目の国際協同組合年としたことで、世界各国で”助け合い”という「協同組合の役割が重視されている」と語りました。

嶋田裕之代表理事統括専務は、能登半島地震の支援をはじめ「全国生協の社会的取り組み」について説明しました。
2023年度推計で日本生協連会員生協の組合員数は3,063万人(医療生協、学校生協を含む)。世帯加入率では前年より0.2ポイント上昇して39.5%となりました。
嶋田専務は、能登半島地震災害支援についての報告の中で、『災害時に生協が果たす役割』を「事業を継続することでくらしを支える」「行政等への物資の支援等による緊急支援」「地域の諸団体と連携したくらし・地域の復興」と3つの重なる輪で説明しました。能登現地への人員派遣は5月11日時点でのべ613人、物資支援は4月30日時点で、食品14万3,484個、飲料23万2,506本、日用品2万444個です。
コープいしかわへの事業継続応援は、1月15日から4月5日までの12週に渡り、59生協述べ300人以上の生協職員が参加しました。嶋田専務も現地で指揮をとり、「職員が協力し、事業継続の使命感をもって応援した。互いに元気をもらえたとの声があった」としました。
日本生協連が全国の生協に呼びかけた「令和6年能登半島地震災害支援募金」には、14億円以上が集まりました。4月下旬には富山県、新潟県へ贈呈。石川県への10億円の義援金贈呈式は、6月28日に石川県庁で行われる予定です。

藤井喜継代表理事・事業担当専務は、全国生協の事業概況と2024年度方針を発表しました。

2023年度の宅配事業実績は、供給高は前年並みながら、利用人数97.4%、利用点数96.2%と減少。深刻な人手不足により、仲間づくりへの取り組みが少なくなっているとしました。宅配事業では若い世代の加入促進を課題として、アプリリニューアル、キャッシュレスの一部導入なども進めています。
効率化への取り組みは、宅配センターの業務効率化ノウハウを進んでいるセンターに学び、業務の標準化を目指します。
一方店舗事業は、新店、改装店の効果で来店客数が伸長、利用単価も増加しましたが、一方で食料品全般の価格高騰により利用点数は低下しています。経常剰余率は改善が見られましたが依然黒字化には届かず、今後も最重要課題として取り組み、宅配と店舗の併用も呼びかけていきます。

7月30日「生協の日」の2023年度の取り組みは6月からスマホ利用のスタンプラリーを実施するなど成果を挙げました。今年は、全国の生協職員に聞いた「推し」コープ商品を紹介するキャンペーンを実施します。「推しCO・OP」特設ページ

職員が選ぶ推しCO・OPの総合ランキング1位は、冷凍水産品の「骨取りさば」、2位「たまごスープ」、3位は冷凍食品「ふっくら卵のオムライス」です。

2023年度の日本生協連総供給高は4,411億円(前年比1.2%増)。これは、コロナ禍前の2019年度実績から490億円増加(12%増)と大きく伸長しています。
2023年度コープ商品事業供給高は3,538億円(3.0%増)。全部門が前年実績を上回り、分類別では、冷凍食品、日配品が好調でした。
コープ商品事業の冷凍食品供給高は、649億8100万円(前年比4.5%増)で、コロナ前の2019年度比では、27.5%増と大きく伸ばしています。
一方、日用品・消耗品供給のキャロット事業、カタログ事業、ギフト事業は減少しています。

コープ商品事業の2024年度方針は、『ふだんのくらし応援』をテーマに掲げています。組合員に価値ある商品の開発、育成を進める一方で、生産委託する取引先での深刻な人手不足、物流問題を背景に、単品政策から取引先政策への転換を図っていきます。類似商品の統合なども進めてお値打ち価格の維持に努めていきます。
2023年度のトピックスは、「エシカル消費対応商品」の総供給高が組合員価格ベースで、2,457億円、前年比9%増と伸長していること。「コープサステナブル」ブランドシリーズは、同ベース281億円(13%増)。アイテム数は44品増えて247品と拡大しています。
原料や製法にこだわった「コープクオリティ」シリーズは同78億円(1%増)、商品数は4品増加して97品となっています。
乳幼児向け商品「きらきらステップ」は同23億円(8%増)、商品数は1品増加、27品となっています。

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