冷食協 2020年冷凍食品国内生産数量、業務用減少・家庭用二けた増で155万t(97.7%)、生産金額は7,028臆円(100.7%)に【速報値】
一般社団法人日本冷凍食品協会は4月21日、令和2年(2020年1月~12月)冷凍食品の生産・消費について(速報)をとりまとめ、発表しました。協会会員370社の国内工場442工場による同年の生産数量は、155万1千tあまりで前年比97.7%、生産金額(工場出荷額)は7,028臆円で同100.7%でした。
業務用、家庭用別では、コロナ禍にあって大きく明暗を分けました。
業務用・家庭用別生産数量の推移↑
業務用・家庭用別生産金額の推移↑
2020年の業務用生産数量は77万9,948t(87.0%)、金額は3,279億円(85.9%)と減少、一方、家庭用の生産数量は77万1,265t(111.4%)、生産金額3,749億円(118.5%)と大幅に増加しました。家庭用は数量、金額とも過去最高数値です。これにより、業務用と家庭用の構成比率は、数量ベースで50.3%対49.7%、金額ベースで46.7%対53.3%となりました。数量ではほぼ半々、金額ベースでは統計史上初めて家庭用が上回りました。
国内生産数量で、生産が大きく大きく伸びたものは家庭用の人気品目です。炒飯119.5%、ギョウザ109.6%、うどん103.9%、スパゲッティ108.8%などです。減少したのは業務用需要が大きい卵製品69.2%、ピラフ類78.2%、ハンバーグ89.4%など。生産上位のコロッケも97.5%と減少しました。生産高上位20品目は表のとおりですが、うどんがほぼ20万tと増えたことが注目できます。1位からうどん、コロッケ、炒飯、ギョウザと4位まで前年と変わらない順位ですが、5位には前年7位だったスパゲッティが入りました。他に順位を大きく上げたのは、17位から13位になったグラタンです。
冷食協では、会員による国内生産量と冷凍野菜輸入量(財務省通関統計)、会員による調理冷凍食品輸入量を合計して「国内消費量」を算出していますが。2020年の消費量は284万t(96.4%)と3年前のレベルに後退しました。国民一人当たりの冷凍食品消費量は、22.6㎏(前年は23.4㎏)で同じく3年前レベルになりました。なお、調理冷凍食品輸入量調査は協会員39社を対象にしたもので、調理冷凍食品の輸入量全体を示すものではありません。
※詳細は→日本冷凍食品協会ホームページ統計資料
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