日本食糧新聞社「第56回食品産業功労賞」贈呈式:女性5名受賞は過去最多、大河原愛子氏が女性初選考委員
日本食糧新聞社主催、農林水産省後援、「第56回食品産業功労賞」贈呈式が11月7日、ホテルニューオータニ東京で開催されました。食品産業の発展に貢献した方々を称える56年目の伝統ある賞。その歴史の中で、今年は初の女性選考委員に大河原愛子氏(冷凍ピザのパイオニア、㈱デルソーレ前代表取締役会長)が加わりました。
※式典配布資料より、以下同様
会合というとダークスーツの男性99%という食品産業界も変革の時、一筋の光明を見たような気がします。
今回の受賞者は19名。その中で女性は5名。その数は過去最多でした。
生産部門で、日本ケロッグ合同会社代表職務執行者社長・井上ゆかり氏、櫻正宗㈱監査役・山邑芳子氏、技術部門で久保村食文化研究所代表・久保村喜代子氏、外食部門で㈱まつおか・松岡まち子氏、特別部門で参議院議員 前参議院議長・山東昭子氏、の5氏です。山東氏は自民党食育調査会会長として食育基本法制定に貢献したことをはじめ、食文化普及貢献の功績で受賞。
受賞者代表謝辞を述べた山東氏です。「心から光栄に存じております。食育調査会、食品ロス、食文化といった問題に取組んで参りました。誇れる日本へ、食品産業は重要な役割を担います。食品産業界の皆さまのご発展をお祈りすると共に、バランスの良い食生活への貢献、Well-being(ウェルビーイング、生活満足)の充実への貢献も頂きたい。本日の喜びを噛みしめて、これからもお手伝いをさせていただくことをお約束してお礼の言葉といたします」
「第32回食品安全安心・環境貢献賞」(環境省後援)贈呈式も同時開催されました。
贈呈式の冒頭、主催者挨拶に立った今野正義日本食糧新聞社代表取締役会長CEOです。今回で食品産業功労賞受賞者はのべ707名。賞の歴史を語り、「時代の変化に即した『食品総合ハイブリッド型メディアサービス集団』としての邁進する」としました。また、来年4月より、世界最大の食品展、Anuga(アヌーガ)、ケルンメッセとのアジア初の提携展として、同社主催の展示会、ファベックスが開催されることを紹介しました。
受賞者祝賀交流会で、(写真㊧から)まつおか・松岡氏、大河原氏、日本ケロッグ・井上氏。大河原氏が代表として主宰する食品業界女性経営者ネットワーク(WF-NET)のメンバーです。もちろん、過去に大河原氏も受賞(第41回)。WF-NETメンバーでは他に、故池田章子氏(ブルドックソース社長、第45回)、中島伸子氏(井村屋グループ社長、現会長、第52回)、林香与子氏(㈱マルハ物産会長、第53回)が受賞しています。
食品業界の女性経営者はまだまだ少数派なのですが、元気とパワーは×100くらいあるのではないでしょうか。華やかな祝典の中で、大きな時代の節目を感じていました。