７月30日は「生協の日」～コープ商品で存在感を増している冷凍食品、プラントベースフードに注目

7月30日は生協の日。日本生活協同組合連合会（土屋敏夫代表理事会長）が創立70周年を迎えた2021年に、一般社団法人日本記念日協会に「消費生活協同組合の日」として申請、認定された記念日です。由来は、消費生活協働組合法が公布された1948年7月30日です。いわゆる生協法ができて75年、四分の三世紀ですね。

生協の日の歌「コープ・アニバーサリー」、ダンス動画もあります。

組合員として生活者が協働することで、くらしを守る。消費生活ももちろんですが、7月に開いた会見で土屋会長（写真㊥）は、「関東大震災から100年の年。生活協同組合が果たしてきた役割を改めて学ぶ」と語りました。防災、被災下での事業継続など改めて検証する方針です。平和運動もしかり。被爆国として、核廃絶・削減に向けての生協の地道な活動を、「今こそ」と土屋会長は強調しました。生協が毎年継続実施してきた「ピースアクションinヒロシマ・ナガサキ」は今年、4年ぶりの現地開催となります。そして現地で開かれるイベント『虹の広場』（被爆の証言や絵画作品の紹介、県内高校生・大学生の取り組み紹介など）は、8月5日（ヒロシマ）、8月8日（ナガサキ）にライブ配信されます。

ライブ試聴は、ピースアクションin ヒロシマ・ナガサキ　ポータルサイトより。

生協は家庭用冷凍食品の普及に重要な役割を担ってきました。週1回配達の共同購入で、いかに食品をそのまま安全に、美味しく、1週間分届けられるかという課題に、冷凍の“時空間超越”機能がぴたりとはまるわけですが、まだ冷凍についての商品知識や扱い方が知られていない時代に、チラシ（宅配用カタログ）で地道に情報を伝え、組合員活動でも取り上げ、需要を育てていったのです。

今年4月、日本生協連では、コープ商品供給高（売上高）が過去最高621.7億円と発表しました。2022年度の実績で、2005年度対比164％と拡大しています（アイス冷菓106億円を含む）。
生協で冷凍食品は存在感のある取り扱い商品ですが、売上のニュースレター公表は初めてで、ますます存在感のあるジャンルとなってきたことが分かります。

さて、生協らしい新たなコープ商品の取組みとして、プラントベースフードシリーズ商品のラインナップをご紹介します。写真は、今年5月発売の「大豆でつくった湯葉焼売　6個入り」（144g、参考本体価格398円）です。大豆由来の植物性たん白と角切り野菜でつくった餡を国産大豆で作った生湯葉で包んだ商品です。たけのこの食感がアクセントですね。他に野菜は、たまねぎ、しいたけで仕込時約30％が野菜です。そして、たんぱく質が《とれる》マーク（パッケージ㊨上）付き。たんぱく質は1個約24ｇあたり3.2ｇとしっかりと摂取できます。良い商品ですね。

日本生協連では、ロングランヒットの「枝豆がんも」をはじめ、冷凍ならではの良さを生かした大豆関連冷凍食品の需要を育ててきましたが、昨今のプラントベースフード需要の高まりに対応して、パッケージの統一を進めています。

「大豆でつくったから揚げ　まめからくん189ｇ」（標準7個入）

「大豆でつくったハンバーグ　とろ～り豆乳クリーム＆トマトソース」（2個入：220ｇ）

「大豆でつくったパラパラミンチ」（200ｇ）。以上、たんぱく質、食物繊維が《とれる》マークを付けている商品です。

ラインナップには「豆乳シュレッドを使ったもちもち手づつみピザ　2本入」も。

同デザインで常温品のパスタソース「大豆でつくったお肉と香味野菜のボロネーゼパスタソース」、「大豆でつくったお肉とひよこ豆のキーマカレー」などもあります。

気負わず、自然に商品選択できるプラントベースフードではないかと注目しています。

第一商品本部冷凍食品部調理冷食2グループの松林結希さん㊧。最近の人気アイテムであるドーナツをいち早く商品化した「ポンデドーナツ」を持っているのは、同グループの仲村潤グループマネジャーです。美味しい国産大豆の湯葉原料を生かす商品をと開発を進めたそうです。そう、コープの重要な開発コンセプトに国産原料の活用がありました。2030年ビジョンに即してコープ商品のブランドメッセージは「思いをかたちに」です。プラントベースフードの展開も、めざす未来を見据えた取組みと感じました。

今年、商品本部から異動した神津茜美ブランド戦略本部マーケティング部長も同席いただいての取材でした。近年、コープ商品活用のきっかけにもなっている、冷凍食品のメリットを生かした離乳食「キラキラステップ」（22年度供給高22億円、前年比110％）の開発時に、組合員と共に商品開発に尽力した功労者でもあります。