冷食協 55周年記念・冷凍食品産業功績者表彰14氏、大櫛会長再任、新専務理事に出倉氏
一般社団法人日本冷凍食品協会は5月22日、東京・丸の内のパレスホテル東京で平成6年度通常総会を開催。任期満了に伴う役員の改選では、大櫛顕也会長(ニチレイ)が再任、専務理事には、木村均氏に代わり出倉功一氏(顧問、前近畿農政局長)が就任しました。
総会に続き、協会創設55周年を記念して「冷凍食品産業功績者表彰式」が開かれ、代表謝辞を述べた細見典男元日本水産(現ニッスイ)社長はじめ14氏を表彰しました。
【受賞者記念撮影】(前列)㊧から吉峯氏、木村氏、大櫛会長、藤井副会長、細見氏、(中列)㊧から間野氏、佐藤氏、日比氏、田島氏、池田氏、左東氏、(後列)㊧から福間氏、尾辻氏、鈴木氏、山橋氏〔伊藤滋氏は所用のため欠席〕
通常総会開催にあたり、挨拶した大櫛会長です。国内外情勢厳しく「冷凍食品業界も数度にわたる値上げを実施しましたが、コスト上昇分を十分転嫁できていない状況」と直近のさまざまな課題に対応すべく、協会事業活動を進めていく方針を語りました。
出倉功一新専務理事です。出倉氏は1963年生まれ。北海道出身。1988年農林水産省入省。大臣官房政策課食ビジョン推進室長、大臣官房食料安全保障課長、食料産業局食文化・市場開拓課長、大臣官房参事官、文化庁審議官、文部科学省大臣官房審議官等を歴任。2022年7月近畿農政局長、2023年7月退官。
総会、55周年記念表彰式終了後の懇親会で大櫛会長は、19年1カ月専務理事を務めた木村氏(顧問就任)に感謝のことはを述べて、新任の出倉功一専務理事を紹介。「日本の冷凍食品産業は伸長している。コロナ禍での変化にいち早く対応し、さらに伸びしろがあるのではないかと思います。さらに世界の市場でも勝負できる。業界の次のステージに協会も対応していきたい」としました。
来賓を代表して祝辞を述べたのは、農林水産省新事業・食品産業部の小林大樹部長。
乾杯の発声は藤井幸一副会長(サンマルコ食品)。「若手理事といわれた私も早長老になった。長年協会を引っ張って頂いた木村前専務に感謝します。同じ北海道、旭川出身の出倉新専務理事の就任を嬉しく思っています」と場をなごませ杯を挙げました。
懇親会は受賞者も交えて新旧交流の会となりました。
宴の半ば退任の挨拶に立った木村氏です。2005年に近畿農政局次長を退官し51歳で冷食協専務理事に就任しました。まさに、残留農薬の懸念から中国産ほうれん草輸入自粛の時期を経て、さらに天洋食品事件など冷凍食品業界の信頼回復に取り組むべき時期にありました。木村氏は、「消費者団体代表による中国の日本向け冷凍食品製造工場の視察を企画実施するなど安全・安心の告知に努めました」と業界苦難の時代を振り返りました。さらに、国際規格対応、HACCP準拠など冷凍食品工場認定制度のレベルアップに取り組んできました。「体力、知力を維持し孫の世話と好きなゴルフをしたい。業界にご恩返しもしたい」と語りました。中締めは浜田晋吾理事(ニッスイ)が立ち、三本締めの音頭を取りました。
懇親会スナップです。
冷食協調理コンサルタントの先生方。当日功績者表彰を受けた間野実花先生(東京)㊥、田中美子先生(神奈川)㊧、「退任される木村専務にご挨拶を」と北海道からご出席の高井瑞枝先生㊨。
久しぶりと名刺交換していた㈱帝国ホテルキッチン・福本雅志社長㊧と記念表彰受賞の㈱大水・山橋英一郎社長㊨。「業務用の世界はライバル社同士でも交流機会が多いんです」
大櫛会長㊧と会場でおそらく最年長で現役、MEL:マリン・エコラベル・ジャパン協議会会長の垣添直也氏(元日本水産社長)。元気頂きました。