日本でピカールブランドを展開するイオンサヴールのミネ社長にインタビュー~プティピカールでタッチポイント増やしながら中期計画推進
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イオンリテールが冷凍食品・アイスを約1500品目揃えたフローズン・ショップとして、新浦安駅前のイオンスタイル新浦安MONA内にオープンした「@FROZEN(アットフローズン)」店内。中でも、ひときわ目立っているのが、イオングループのイオンサヴール㈱が運営する「Picard(ピカール)」の売場です。イメージカラーのブルーでラッピングしたショーケースがおしゃれですね。ピカールの出店戦略の中で、『プティピカール』と名付けている店内店舗の1店です。
今回、イオンサヴール新社長(2022年3月~)、デミルカン ミネ社長インタビューにあたり、@フローズンでの販売状況をうかがったところ、「とても好調」とのことでした。確かに、オープン1カ月が過ぎての売上ランキングで、第3位に「4種類のマカロン(チョコレート、フランボワーズ、バニラ、ピスタチオ)」がランクインしています!!
ということなので、気になるピカールコーナーの売上ランキングを入手しました。
第1位は「4種類のマカロン(チョコレート、フランボワーズ、バニラ、ピスタチオ)」
@フローズン全体で3位ですから、当然ピカールコーナーで1位です。パティシエレベルのマカロンがピカールなら自然解凍するだけでお手頃価格で食べられます。マカロンは、表面パリッと中ふんわりがおいしい、つまりデリケートなスイーツ。有名店のマカロンも贈答配送は冷凍。つまり、味わいや風味などの品質、デリケートな形を保つ手段として、冷凍が最も優れているからなのです。
第2位は「クロワッサン」
やはり、ピカールでダントツの人気商品。フランス産の上質な小麦粉、フランス産の発酵バターを使ったクロワッサンです。家庭のオーブンで焼くことで、まさに焼きたてが楽しめます。
ちなみに、先日発表されたピカールの人気ランキング「第3回”ピカール総選挙”」の結果はこちら↓
なるほど、もはや殿堂入りと言えるくらいのロングセラー人気商品揃いです。
では、@フローズンのピカールコーナー第3位は?
第3位「ジャガイモのクリームグラタン(450g)」
これは意外なランキング入り。手頃なサイズ感。レンジでもOKなのが受けているのかも。フランス南東部ドーフィネ地方の料理、ジャガイモグラタンです。
第4位「食いしん坊のミニエクレア」
なるほど。2016年11月、イオンサヴールがピカール路面店1号店をオープンした時、真っ先に話題をさらったのがこのミニエクレアでしたね。
さて、第5位は「エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ」
パセリとガーリックが効いた本格的なブルゴーニュ風殻付きエスカルゴが、オーブン調理だけで自宅で楽しめます。
品揃えの83品中、今のところフランスっぽい商品が人気を得ていることが分かります。
今後同店でも、ピカールファンが選んでいる人気商品、例えば本場イタリアで製造しているピザやパスタ料理、世界中で産地を厳選して開発している冷凍野菜なども注目されるようになるのではないでしょうか。
本国フランスでは、1000品を超える品揃えで、毎年約200品目が改廃・新開発されていると聞きます。日本では現在、約350品目の品揃え。店舗展開は首都圏で12店。店内店『プティピカール』は、@フローズンも含め現在16店です。
-2016年11月に1号店を出店してから間もなく6年です。業績も順調と拝察しています。
ミネ社長 生活環境が変わって、それにフィットする商品として冷凍食品需要は伸びています。当社では特にeコマースの数字が良くなっています。日本では少子高齢化が一層進み、働く女性の比率も増えています。しかし、世界各国に比べて、家庭料理に対する考え方は遅れているのではないかと思います。もっとプロの力を借りて、エフォートレス(家事労働の負担をなくす)にすべきでしょう。
ピカールとしては、これまでブランディングに力を注いできましたが、もっと品質の部分をアピールして、より多く活用いただけるようにしたいと考えています。商品の見せ方も、さまざまなPOPで工夫はしていますが、もっとダイナミックに、商品の持つ魅力がきちんと伝わるように、一層努力していきたいと思っています。
-ピカールの魅力とは?
ミネ社長 フランスではインフレ下にあって生活防衛をどうするかが重要課題。日本でも物価高騰が生活に打撃を与えていますね。冷凍食品は、無駄がありません。生ごみが出る生鮮野菜1kgと下ごしらえされている冷凍野菜1kgの価値は、全く異なります。腐らないというメリットはフードロス削減に貢献します。また、ピカール本体の技術開発力によって、ポーションごとに使いやすいという商品が多数あります。チーズをふんだんに使った商品、小麦粉を使った商品、各種ミックス野菜などは、知ってもらえれば、非常にリーズナブルであることがご理解いだだけると思います。
-出店についての方針は?
ミネ社長 現在の約350品ほどでは、小さな規模の店舗しか作れないですので、「プティピカール」によりタッチポイントを増やしていく方針です。eコマースにも投資して力を入れていく方針です。一方、今後2年計画くらいで600品~800品の品揃えを実現して大きい規模の店舗の出店に結びつけたいと考えています。
フランスでは、今年から最新店舗の実験が始まっています。キッチン併設、アイランドレジ、温かい接客、デリバリー対応など魅力的な店舗です。
3年後を見据えて、事業規模を2~3倍にできる仕組み作りをしていきたいです。
-フランスでもまだまだ進化している業態なんですね。日本での品揃えの充実、新店展開構想など、非常に楽しみです。ありがとうございました。