冷凍食品News

出雲國からの贈り物ブランド「奥出雲 NAORAI(なおらい)」 田部グループ・田部長右衛門代表にインタビュー

希少価値がある、島根県産のプレミアムな和牛。知る人ぞ知る「奥出雲和牛」を使用した、「奥出雲和牛のローストビーフ」です。

エフエフプレスでは、プレミアムな冷凍食品として何度か紹介してきましたので、おなじみの方も多いかと思います。先日も冷食番長が、ご当地冷凍食品としてピックアップしてくれました。

2015年から『ブレジュ』ブランドとして、同商品をはじめとするプレミアム冷凍食品を展開してきた田部グループ(本店:島根県雲南市吉田町、グループオフィス:島根県松江市、田部長右衛門代表)では、10年を経た今年、同事業のリブランディングを実施、今年4月1日に新会社、株式会社たなべの匠味(たなべのたくみ、大橋和代社長)を設立して、新ブランド「奥出雲 NAORAI(おくいずも なおらい)」を立ち上げました。

NAORAI(なおらい)公式サイト

出雲の国といえば、ご縁結びの出雲大社。「NAORAI」の語源である直会(なおらい)は、お祭りなどの神事の打ち上げとして認識されている方が多いですが、出雲地方では、人々が集いふれあう楽しい会合を「直会」と呼び、そのルーツは八百万の神が出雲に集う神在月(その他地方は神無月)の最後の夜に、神饌を人々が頂戴する宴です。

神々の聖地から、そんなご縁を結ぶ贈り物をお届けする、という意味を込めた新ブランドが「奥出雲 NAORAI」です。

田部グループの田部長右衛門代表に、新ブランドにかける熱い想いをうかがいました。

-よろしくお願いします。まずは、「ブレジュ」のリブランディングを決意された経緯からうかがいます。

田部長右衛門代表 2015年に始めた新規事業で、実はブレジュは私が初めて手掛けた新事業でした。今ではさまざまな新事業がありますが、一番初めということで、強い想い入れがありました。10年の間には、これはやめてしまった方が楽だなと考えたことが50回近くはありましたが、続けてきたのは、やはり食への強い想いです。「奥出雲和牛のローストビーフ」は各方面から高い評価を得てきましたが、ブレジュブランドは定着しなかったんですね。
良いものをきちんと残しながら、発展させるためのリブランディングです。

-「奥出雲 NAORAI」ブランドは、島根、奥出雲という田部グループの郷土愛を打ち出したものになりました。

田部代表 いま、私たちが解決に動かなくてはいけない大きな問題は、「食」。食料自給率が38%と低い日本で、「NAORAI」は米や肉(和牛)を中心に始めました。「NAORAI」は、食料自給率の問題を解決できるブランドになる可能性があると思っています。この地でできたものをお届けすることで、地方と都会を結ぶ接点になることができると思っています。

-食でつながる、ふれあうということでしょうか。

田部代表 米(仁多米)、肉(奥出雲和牛)に続いて、野菜や果物も扱っていきます。島根は海があり山もあり、川もあって、湖は2つある。そして面積は東京の3倍。非常に豊かな土地ですので、都会とつながることでおいしいものを豊かに提供することができます。

-リブランディングにより、さらに高級感が増したと感じました。

田部代表 ブレジュでも高級感は打ち出していたのですが、「NAORAI」では白を基調にして、色を重ね合わせる、いわば十二単(ひとえ)のようなイメージでデザインしています。日本で古都というと京都、奈良といいますが、出雲はそれ以上に古い、2000年の歴史がある日本の始まりの地ですので、その地から日本の豊かな食をお届けするブランドとしました。

-冷凍食品のブランドから、米、塩、甘酒など多様な商品展開になりました。

田部代表 三温度帯で展開しますが、冷凍食品で培ったつながりも大切にします。この地から米、肉、野菜などなど、基本的な、おいしい食をお届けするブランドになりました。高級冷凍食品として打ち出して10年、先駆者としてある一定の認知は得られたと思っています。しかし、クオリティに自信をもってお届けした冷凍食品は評価されましたが、ブランドとして浸透することが難しかったと考えています。良い商品を活かしながら、より分かりやすいブランド、島根・奥出雲の贈り物ブランドとして展開していきます。

-販売拡大に期待がかかります。期間限定でGINZA SIX地下2階に出店中のポップアップストア(2025年7月28日まで)が大変好調と聞きました。今後、事業規模拡大の目標は設定されていますか?

田部代表 まずは10億円の事業にすることが第一段階です。ポップアップストア(写真㊤、たなべの匠味・大橋社長)は、ターゲット層にうまく合致したと思っています。消費の二極化がいわれていますが、NAORAIは、数パーセントの需要層の琴線に触れるブランドだと思います。

-いわば高級グルメの需要層ですね。田部代表は海外赴任経験も長く、とてもグルメであるとうかがっています。NAORAIでの一番のお気に入りは何ですか?

田部代表 やはり奥出雲和牛のローストビーフ・モモです。ニューヨークでもフランスでも、星付きレストランをいろいろ食べ歩きましたが、一番おいしいのは日本です。

【同席した大橋社長にうかがうと、ポップアップショップでは「奥出雲和牛のローストビーフ」試食を行うこともあるそうですが、わずか1センチ角ほどで提供しても「あっ、おいしい」と納得してもらえるとのこと】

-10年前に高級冷凍食品を打ち出して事業を継続し、11年目のリブランディングによる再スタートに敬服します。

田部代表 あきらめず、勝つまで続ける覚悟をもって取り組んでいます。今後も新商品を順次投入していきます。ご期待ください。

-ありがとうございました。

田部グループ代表、田部本家第二十五代目当主 田部長右衛門氏=1979年8月生まれ。中央大学法学部卒後。フジテレビ報道局で海外特派員等を経て、山陰中央テレビジョン放送㈱。同社代表取締役社長。島根県商工会議所連合会会頭、松江商工会議所会頭。公益財団法人島根県スポーツ協会理事長。㈱たなべの匠味代表取締役会長。出雲大社総代を務めています。

田部本家は、江戸時代に全盛を極めた“たたら製鉄”を生業とし、560年の歴史を持っています。時代の変遷と共に柔軟な発想で、多彩な各種事業を展開しています。

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